学力を高める「噛む力」

よく噛んで食べる人は、そうでない人と比較すると「計算力」が高いと言われているそうです。実際に多くの歯科研究者たちの間でも「噛む力」に関する報告もあるようです。歯並びの悪い人が矯正することで、心身の不調が整うといったような報告もあるようですので「咀嚼」には、何か健康との奥深いつながりがありそうです。幼少期の「噛む力」が、子どもたちの健康維持や脳の発達に関わりがあるとすると、正しく「噛む」ことの習慣づくりは大変重要なトレーニングとなりそうです。正しく噛むには、まず健康な歯が必要です。子どもたちの健康は歯を保つには、まず「虫歯」を防ぐことからはじまりますが、子どもたちの虫歯は、母親の歯の健康状態に大きく影響を受けるといった研究結果が報告されているようです。虫歯の原因は、お口の中のミュータンス菌と呼ばれる細菌が悪さをしているようなのですが、生まれたばかりの赤ん坊の口内には、ミュータンス菌は存在しないと考えられているそうです。では、虫歯菌はどこから生まれたばかりの赤ん坊たちの口内に進入するのでしょうか。離乳食がはじまる生後半年を過ぎた頃から、乳幼児の虫歯に関する報告が急増するのだそうです。赤ん坊が離乳食を口にする際、家族が口移しでふくませたり、同じスプーンなどの食器類を使用することで家族が保有しているミュータンス菌が、赤ん坊の口内に感染してしまうというプロセスであるようです。この場合、注目していただきたいのは赤ん坊の食事の際に口移しがNGであるという事ではなく、ミュータンス菌をもった大人たちからの口移しがNGであるということです。赤ん坊は、虫歯が1本もない家族からいくら口移しで食べ物をもらっても虫歯になることはないのだそうです。子どもたちの学力を高めるためには、まずは、お母さん、お父さんの口内環境を整える必要がありそうですね。